PET-CT検査は、極めて高い検出能力でさまざまな疾患を発見します。
PETとは?
PETとは、positron emission tomography (陽電子放出断層撮影) の略で、放射能を含む薬剤を用いる核医学検査の一種です。検査薬を体内に取り込ませ、放出される放射線を特殊なカメラでとらえて画像化します。従来のレントゲン検査では1.5cm程度、MRIやCTでも1cm程度に進行するまでガンを発見することができませんでしたが、PET-CT検査は、通常検査の約10~20倍の検出能力があります。
適応疾患
- てんかん
- 頭頸部がん
- 転移性肝がん
- 虚血性心疾患
- 脳腫瘍
- 子宮がん
- 肺がん
- 膵がん
- 食道がん
- 乳がん
- 悪性リンパ腫
- 卵巣がん
- 大腸がん
- 原発不明がん
- 悪性黒色腫
PET-CT検査で使われる検査薬とは?
ブドウ糖は身体の細胞のエネルギー源です。この検査で使われるFDGという投与薬は、ブドウ糖と構造が似ているので、ブドウ糖と同じように身体の細胞内に取り込まれます。このFDGには放射性核種のフッ素(18F)が付いているため、放出される放射線をPETカメラという装置でとらえ、その分布を画像にすることができます。
PET-CT検査でわかること
脳や心臓は、ブドウ糖を使って活動するため、大量のブドウ糖を取り込みます。また、がん細胞は正常な細胞より糖代謝が活発なため、正常な細胞の3~8倍ものブドウ糖を取り込みます。FDGを投与すると、全身のブドウ糖が取り込まれる様子を観察できることから、脳や心臓、がんなどの病気の診断に有用な検査法とされています。
※数cmでもブドウ糖を取り込まないがんや、数mmの小さいがんなどでは診断できない場合もあります。