妊婦の治療

 妊娠中は、アレルギー性鼻炎の症状が悪くなる事がある。しかし、胎児に与える影響を考え、治療は慎重でなければならず、妊娠4ヶ月の半ばまでは、原則として薬物を用いることは避けた方が安全。

□まず、温熱療法、入浴、蒸しタオルマスクによる薬を使わない方法を試みてみる。

□妊娠4ヶ月以後で、どうしても薬が必要な場合は、

  ・鼻用ケミカルメディエーター遊離抑制薬(クロモグリク酸ナトリウムなど)

  ・鼻用局所ステロイド薬

   など局所用薬を、最少量で用いる。

 なお、第1世代抗ヒスタミン薬である塩酸ヒドロキシジン、フマル酸クレマスチン、d-マレイン酸クロルフェニラミン、鼻用ケミカルメディエーター遊離抑制薬であるクロモグリク酸ナトリウム(DSCG)では、多数例で有害の証明はない。

 また、鼻用局所ステロイド薬の胎児への毒性も人では報告がない。