胃の検査はいわゆるバリウムを飲んで行う検査です。
はじめに発泡剤(炭酸)を飲んでもらい、検査が終了するまではげっぷを我慢する様に指示します。その後バリウムを飲んでもらい撮影が始まります。バリウムはドロドロしていて飲みにくく、また発泡剤は酸っぱいうえにげっぷを我慢しなければならず、とても大変な検査だと思います。しかし、これにはいろいろな理由があります。
・バリウムがドロドロしていて飲みにくいのは、胃全体を覆っている胃液に負けない為です。このドロドロも改良され以前より飲みやすくなっています。
・発泡剤によって胃を膨らませる理由は、胃の中の”ひだ”を延ばして詳しく見るためです。げっぷをすると胃が萎んでしまい、胃の”ひだ”に隠れた小さな病変を見落としてしまうからです。
・体を動かしながら撮影するのは胃をいろいろな角度から撮影し、バリウムを胃の粘膜面にまんべんなく付着させるためです。逆に回ってしまい”反対ですよ”と言われた経験がある方も多いと思いますが、バリウムが小腸へ流出するのを避けるために回転してもらう方向を変えているのです。
<前処置
/ 下剤について> |
・検査前日は夜9時までに食事を済ませ、当日の朝は食事だけでなく、薬、タバコ、水分も摂らないで下さい。
・バリウム投与により、排便困難、便秘、肛門部痛、出血、下痢腹痛などの副作用があります。
・当日は便秘防止のため下剤をお渡ししますが、水分も十分に摂取して下さい。 |
胃ガンは早期に発見すれば約95%は治ります。しかし治る早期癌は自覚症状がありません。したがって自分では健康だと思っていても定期健診を受け早期発見することが極めて大切です。 |
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